【本】伝統産業×子ども|「和える -aeru-」
日本の伝統産業×育児用品のブランド「和える」を立ち上げた矢島里佳さんの挑戦記。
本文中にもたびたび出てくるように、徳島や愛媛の伝統産業とのコラボレーションを多くされていたのでそのお名前は四国在住時にちょこちょこ耳にしていたのだけど、人から聞く以上に本人の思いを聞くというのはやっぱり強いなあと思った。
正直私も最初に本藍染めの出産セット(25000円)の話を聞いたときは売れるのかなと思ったのだけど、売りたいとか儲けたいとか以前に「宝物」を届けたいという純粋な気持ちが生きているんだということが本を読んで沁み込んだし、ラインナップの増えた商品群をみても今は「ものすごく高い」と思うことはない。自分の見る目が養われたということもあるかもしれないし、そういう選択肢もあるんだという気持ちの余裕ができたからかもしれない。(身の回りすべて「いいもの」に囲まれなくてもいいんだ、という余裕)
起業家って聞くだけで自分とは違う世界の人に感じがちだけど、当たり前のことだけどひとつひとつ新しいことを積み重ねて今になっているのだということが等身大で書かれているのがよかった。上から目線でも、苦労談でもなく、過剰にまわりの人への感謝が綴られているでもなく目の前のことと自分が信じることをコツコツしてきた人なのだという印象。
商品写真やサイトの細やかな作り込み(ユーザーの声など)があって女性らしい配慮の行き届いたページもとても気持ちよい。
■いいなと思った商品
・長崎県から波佐見焼の前掛け|0から6歳の伝統ブランドaeru
・徳島県から大谷焼のこぼしにくい器 | 0から6歳の伝統ブランドaeru
・滋賀県から米ぬかの誕生祝い和ろうそく|0から6歳の伝統ブランドaeru