Serendipity

睡眠と太陽とおいしいごはんがあればそれでしあわせ。ときどき本や映画の話。

【東北】山形のカメラマン「サンデーブース」さんが素敵だ

昨日は図らずも山形ナイトだったため、山形情報がいっぱい入ってきました。

仕入れた情報をせっせこ反復しているときに引っかかったのが山形のカメラマンユニット?「サンデーブース」さん。トップ画面を更新するたびに切り替わる写真に惹かれて何度も更新してしまう。

先日読んだ、『ほんとうのニッポンに出会う旅』のなかでRe:S御一行は、「フィルムカメラで残していく」の旅。と題したテーマで鳥取の写真館と出会う。フィルムカメラの良さは、その耐久性。特にモノクロでの現像は何年経っても退色しない(むしろその写真館では最初は濃くプリントして50年後とかに”今”の色が出るようにしているという話が印象的だった)こと。デジタルの良さはその手軽さと、流用のしやすさだと思うのだけど、データとして保存しておくことはなにかの折にそれが消えてしまう危うさと背中合わせだし、そもそもそれを見るデバイスがないことには撮ったものすら見えない。

写真館というと前撮り?七五三?とかしこまった印象がしてなかなかドアを開けづらいけれど、「『新しい靴を買ってうれしいから全身を撮ってほしい』とか、日常のささいな動機で写真を撮りに来る人がもっと増えたらいい」というカメラマンの想いを聞いた。ずっと写真に携わっていた友人は入籍前夜に「なにか独身最後の記録になるもの」と、ヌード写真を撮ってもらおうとしていた(結局都合がつかず撮れなかった)。

デジカメや携帯電話によって写真が手軽になった分、一枚に込める気持ちは少し薄くなったような気がする。フィルムカメラを使っていた頃は、露出や感度などを気にしながら、現像するまでドキドキしていたし、カウントされる残り撮影枚数と撮りたいものを計算しながら被写体を選んでいたように思う。撮りきれずに記録には残っていない出来事に想いを巡らせる余白みたいなものがある。

時折つづられているブログもいいし、不定期で開催している「カメラ小屋」というイベントもいい。ついつい情報取得のためにFacebookページやtwitterをフォローしたくなるのだけど、それを持っていない感じもここでは好感が持てたりする。デジタルがいい、アナログがいい、ではなくて、カメラをとりまく世界も多様性に満ちているし、その時にベストな方法を自分で選択できるようでありたいと思う。